浴室・洗面台・トイレ・キッチンなどの水回りは、住宅の中でも最も使用頻度が高く、劣化や汚れが蓄積しやすい場所です。近年は「掃除を楽にしたい」「水垢やカビの発生を抑えたい」「新築・リフォーム後の状態を長く保ちたい」といった理由から、水回りコーティングを検討する一般家庭が増えています。

一方で、水回りコーティング業者は数多く存在し、施工内容や価格、耐久性もさまざまです。十分に比較せずに業者を選んでしまうと、「思ったより効果が続かない」「洗剤が使えなくなって不便」「結局また汚れてしまった」と後悔するケースも少なくありません。

本コラムでは、「水回り コーティング業 選び方」という視点から、耐薬品性・耐久年数・コーティングの種類という3つの重要ポイントに絞り、失敗しないための判断基準を詳しく解説します。


なぜ水回りコーティングは業者選びが重要なのか

水回りは毎日、水・洗剤・湿気・温度変化にさらされる非常に過酷な環境です。見た目は同じ「コーティング施工」でも、使用する材料や下地処理の精度、施工技術によって、効果の持続性には大きな差が生じます。

品質の低い施工では、

  • 数か月で撥水・防汚効果が弱まる
  • 洗剤使用により被膜が劣化・剥離する
  • 汚れが逆に定着しやすくなる

といった問題が起こります。そのため、水回りコーティングは価格だけで判断せず、「どのような性能を、どれくらいの期間維持できるのか」を基準に業者を選ぶことが重要です。


選び方① 耐薬品性を必ず確認する

水回りでは、中性洗剤だけでなく、塩素系洗剤やアルコール、場合によっては酸性洗剤を使用することがあります。このときに重要となるのが、コーティングの耐薬品性です。

耐薬品性が低い場合、

  • 日常清掃で被膜が徐々に劣化する
  • 表面が白く曇る、ムラが出る
  • 再施工が必要になり、結果的にコストが増える

といったリスクがあります。

業者選びの際は、

  • どの洗剤まで使用可能なのか
  • 塩素系洗剤への耐性はあるのか
  • 清掃方法に制限があるのか

を具体的に説明できるかが重要な判断材料になります。曖昧な説明しかできない場合は注意が必要です。


選び方② 耐久年数の考え方を理解する

水回りコーティングの耐久年数は、「何年持つか」だけで単純に比較できるものではありません。施工箇所、使用頻度、清掃方法によって大きく左右されます。

一般的な目安としては、

  • 簡易的なコーティング:数か月〜1年程度
  • ガラスコーティング:3〜5年程度
  • セラミックコーティング:5年以上

とされています。

ここで注意したいのは、「〇年保証」といった表現だけを強調する業者です。重要なのは、

  • どのような使用条件を想定しているか
  • 効果が弱まった場合の対応
  • 再施工やメンテナンスの考え方

まで含めて説明があるかどうかです。現実的な使用環境を前提に話をしてくれる業者ほど、信頼性は高いと言えます。

区分コーティングの種類水の弾き効果ツヤ感費用耐久年数耐久力硬度
ベースコート親水ガラスコーティング親水劣化抑制なし5年~10年★★★★★★
ベースコート撥水ガラスコーティング撥水劣化抑制、水垢防止控えめ5年~10年★★★★★
ベースコート無機ガラスコーティング滑水劣化抑制、水垢防止なし15年★★★★★★★★★
ベースコート親水ガラス銀コーティング(銀イオン抗菌作用あり)親水劣化抑制、抗菌なし5年~10年★★★★★★
ベースコートセラミックコーティング 薄膜撥水耐薬品性、錆防止、傷防止艶あり15年★★★★★★★★★
ベースコートセラミックコーティング 厚膜撥水耐薬品性、錆防止、傷防止、傷、シミけし、滑り止め艶あり30年★★★★★★★★★★★
トップコート超撥水コーティング撥水水垢防止なし1年~2年★★
耐久年数はアイテムにより異なります。

選び方③ コーティングの種類を理解する

水回りコーティングには複数の種類があり、目的に応じて選ぶことが重要です。代表的なものが「ガラスコーティング」と「セラミックコーティング」です。

ガラスコーティングの特徴

  • 表面が親水性になり、水垢が固着しにくい
  • 見た目の変化が少なく自然な仕上がり
  • 耐久性とコストのバランスが良い

日常的な掃除を楽にしたい方や、コストを抑えつつ効果を実感したいご家庭に向いています。

セラミックコーティングの特徴

  • 被膜が非常に硬く、高い耐久性を持つ
  • 耐薬品性に優れ、洗剤使用の制限が少ない
  • 長期間、美観と防汚性を維持できる

清掃負担を大きく減らしたい方や、長期的なコスト削減を重視する方に適しています。

業者が「なぜその種類を提案するのか」を、生活スタイルや使用状況に合わせて説明できるかが、良い業者かどうかの分かれ目になります。


価格だけで選ばないためのチェックポイント

水回りコーティング業者を選ぶ際は、価格以外にも以下の点を確認すると失敗しにくくなります。

  • 施工前に素材や劣化状態を丁寧に確認しているか
  • 効果だけでなく限界も正直に説明しているか
  • 施工後の注意点やメンテナンス方法を明確に伝えているか

過度に効果を強調する業者よりも、できること・できないことを明確に伝える業者の方が、結果的な満足度は高くなります。


まとめ

水回りコーティング業者の選び方で重要なのは、

  • 耐薬品性:日常清掃に耐えられる性能があるか
  • 耐久年数:実際の使用環境でどれくらい持つのか
  • コーティングの種類:目的や生活スタイルに合っているか

この3点を軸に比較検討することです。水回りは毎日使う場所だからこそ、目先の価格ではなく、掃除のしやすさや美観維持といった長期的な価値を重視した選択が重要です。

愛知常滑店では、水回りの素材や使用状況を踏まえた最適なコーティング提案を行っています。岐阜県・三重県への出張施工も出張料無料で対応しておりますので、水回りコーティングをご検討の際はお気軽にご相談ください。